【日本CFA協会新春特別セミナー】 「通説」の検証を通じて、2016年の世界投資環境を点検する
開催日 | 2016年01月07日(木) | 時間 | 19時00分~20時30分 |
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対象者 | 日本CFA協会会員、受験者会員、非会員(一般) | ||
参加人数 | 69名 | ||
パネラー・講師 | 馬淵 治好 氏、CFA(ブーケ・ド・フルーレット代表) | ||
主催 | 一般社団法人日本CFA協会 |
セミナー概要
日本CFA協会セミナー
セミナー詳細
2016年の世界の投資環境を展望すると、日米中心に景気の持ち直しが見込まれるものの、両国では相対的に、内需非製造業優位、外需製造業劣位といった、ばらつきがみられる。新興諸国ではインドなどの景気の堅調さが目立つ一方、中国、ロシア、ブラジルについては、景気の減速ないし悪化が続きそうだ。
このように、世界の経済状況は一様ではないうえ、リスク要因として、1)地政学的リスクと先進国内におけるテロの脅威、2)中国経済が一段と悪化する可能性、3)エネルギーなど資源価格低迷による資源国・商品ファンドの苦境、4)米長期金利上振れの恐れ、5)米ジャンク債市場がクラッシュする展開、などが気がかりだ。
本講演では、このように、明るさはあるが不透明感も強い、2016年の世界の投資環境を点検する。ただし、それぞれの要素を、ただ順に述べるというより、「通説」の検証を通じて論を展開したい。ここで「通説」とは、広く市場参加者やエコノミスト・ストラテジストの間では、事実であるかのように語られているが、実際にデータにより検証してみると、事実であるとは考え難い主張を指す。こうした「通説」が、市場動向の解釈や投資戦略の立案、さらには経済政策に対する評価に至るまで、混乱を招いているように感じられる。
本講演では、こうした有害無益な「通説」を、客観的な分析により棄却しつつ、それを通じて2016年の投資環境や、投資戦略の巧拙を大きく分けそうなキーポイントについて、参加者の方々とともに考えていきたい。