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ESG投資のリターンとリスクに関する定量分析

開催日 2014年02月06日(木)  時間 19時00分~20時30分
対象者 日本CFA協会会員(正会員、準会員、受験者会員)、CFA受験者、一般
参加人数 65名
パネラー・講師 宮井 博氏(日興フィナンシャル・インテリジェンス専務取締役)
主催 一般社団法人 日本CFA協会

セミナー詳細

年金シニアプラン総合研究機構では、文部科学省の科研費を得て2010年度から3年に渡り、「日本の年金資金におけるESG投資のあり方について」研究を行ってきた。この研究は、3つのテーマより構成されており、今回は、テーマ③「ESG投資のリターンとリスクに関する定量分析」について報告する。
報告内容は、ESG評価と株式パフォーナンスの関係、企業の財務パフォーマンスとの関係、成長戦略に向けたESG投資の3つより構成されており、最後にまとめを行う。
非財務データは、東洋経済のCSR格付けを用い、時系列データを用いたポートフォリオ分析やパネル分析を駆使して、非財務データと財務データ、株式リターンの関係を分析した。分析の結果、高格付け銘柄群と低格付け銘柄群のアルファ・リターンには有意な差が認められたものの、逆に財務の収益性や労働生産性等については有意な負の関係が見られた。これは、企業のCSR活動が収益性や企業価値向上に結びついていない可能性を示唆するものである一方、高格付け銘柄群の中で財務パフォーマンスが良い銘柄は高いリターンが得られる可能性があることを示唆している。そこで、企業の収益性の高い銘柄をROE基準で選定し、CSR格付け(ESG情報開示のレベル)の高い企業と組み合わせてポートフォリオを作成したところ、TOPIXをアウトパフォームする可能性のあることがわかった。